Episode2:単なる「うまい藻」を作りたいわけじゃない


さて、うま藻を作る会社「株式会社AlgaleX」ですが、実はとてもユニークな会社です。
なんと未利用の食品を有効活用して、藻を育てているのだとか!
なぜ藻を育て始めたのかを、そのストーリーを代表の高田さんにお話しを伺いました。


「実は、うまい藻を作ることは目的ではありません。僕たちのゴールは、減りゆく魚を未来に繋ぐことです。その鍵になるのがDHA。
うま藻はなんと、マサバの13倍濃度でDHAを含有しています。」
 

魚?DHA?どういうことですか?


「あまり知られていませんが、養殖の魚の餌は天然の魚です。魚の成長にはDHAが必須ですが、
そのDHAを安価で安定的に供給できるのが天然魚。だから、養殖魚は減りゆく天然魚を食べて成長しています」
 

なんと、魚は魚を食べている・・・。考えてみれば、確かにそうですよね。

 


「しかし、DHAを最初に作るのは藻です。魚ではありません。だから、僕らはこの藻を育て始めました。
魚に必要な栄養を藻から供給できれば、魚を減らさない養殖を実現できるのではないかと」
 

藻がDHAを作りだす。魚ではないんですね!
うま味はどういう関係があるのですか?


「魚を減らさないと言いつつも、藻を育てるのに何かを減らしていたら本末転倒ですよね。
だから、僕たちは捨てられている泡盛の粕を使ってこの藻を育てています。その結果、“偶然”DHAだけでなく、うま味までも豊富になった。
それが、お手元にある「うま藻」なのです」
 

え、偶然なのですか?


「そうなんです。実は、藻は栄養豊富ながら、全般的に余り美味しくありません。うちの藻もそう。
泡盛粕以外でも、焼酎粕、酒粕、サトウキビなど色々試しましたが、総じて美味しくありませんでした。
それがたまたま、通りを挟んで向かいにある新里酒造の泡盛粕で育てたら、とても美味しくなりました。笑」

なんと。笑
それでは、養殖も既に取り組んでいるのですか?



「それはこれからです。餌のマーケットは残念ながら超低価格のマーケット。参入するには、もう少し力を蓄える必要があります。
だからこそ、「うま藻」です。藻が美味しいと謳って販売しているのは、おそらく世界で僕たちだけ。
昆布、鰹節、きのこ、それに次ぐうま味食材として「藻」というジャンルをまずは作っていければと思っています。
そこで事業を整えた先に、夢である魚を減らさない養殖事業に入っていければ。」

藻で育った養殖魚を近い未来、食べる日が来るかもしれません。
高田さんたちの想いを応援します!

>>【Episode1: What is うま藻 ??】をもう一度読みたい!

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