サスティナブルな養殖から誕生した琉大銘菓「はたのすけ」

琉球大学の研究の一環から誕生したお菓子があります。
その名も「琉大銘菓はたのすけ」。
香ばしいセサミクランチに、発酵技術で「ヤイトハタ」のうま味を引き出したパウダーがブレンドされています。

この“はたのすけ”に使用されている「ヤイトハタ」(沖縄方言=アーラミーバイ)は琉球大学で2020年から
資源循環型陸上養殖プロジェクトの実証実験で育てられた「琉大ミーバイ」が使用されています。
陸上養殖されたヤイトハタ(琉大ミーバイ)
 

「琉大銘菓はたのすけ」が誕生するきっかけ


水産分野における加工の問題点として、魚体に占める可食部(身の部分)は平均50%程度。
アラや内臓のような非可食部はほとんど利活用されないまま生ごみとして廃棄されているのが現状です。
環境負荷低減の観点からもこれら加工残渣を実用的に利用する手段が求められています。

もし、加工において非可食部である内臓を様々な形で利活用することができれば、
既存の可食部だけに依存しない“新たな付加価値の創造”に繋がるのでは・・・と考えたそうです。


そこで、琉球大学ベンチャー企業である株式会社みらい共創マルシェの宇田川伸吾特命助教は、
食品利用加工学を専門とされている農学部亜熱帯生物資源科学科の高橋誠准教授に相談したところ、
「陸上養殖システムだけでなく、養殖されたミーバイの活用についてもサステイナブルでなければ本質的に意味がない」という
熱い思いが研究理念と一致し、研究開発が開始されました。
研究テーマが大学のブランド支援事業に採択されたことも追い風となり、内臓を発酵させることでうま味を引き上げ、
それをパウダー状に加工し、発酵パウダーの生産に成功。
この研究によって内臓から発酵パウダーへのアップサイクルを実現しました。

県内お菓子メーカーの協力のもと、研究室の学生も巻き込んで発酵パウダーを使用した商品開発を行うことに。
福永耕大特命助教と、琉球大学の学生がパッケージのデザイン作成や名称、販売コンセプトの考案に参加し、
「琉大銘菓はたのすけ」が完成しました。
大学内の販売を想定し、琉大生や学会などで琉大を訪れた方が“琉大らしいお土産”として購入したり、
帰省先で多くの人に配る場面をイメージして小袋12袋入りの箱菓子で開発され、
パッケージには琉大の陸上養殖の取組みや発酵技術を記載したポストカードを内封することで取り組みを知ってもらう工夫がされています。
 

多くの人に「はたのすけ」を届けたい


昨年5月より、琉球大学生協の売店で限定販売を開始したところ、たちまち人気商品に。
より多くの人に食べてもらい、おいしさを実感してもらいたい。
サスティナブルな陸上養殖と水産加工の未来を知ってもらうべく、当サイトでも販売いただけることに。
ぜひ香ばしいセサミクランチにハタのうま味をブレンドしたゴマ菓子をご賞味ください。

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